野生生物の餌付けについて
野生生物についてはいろいろな視点から考えなくてはいけません。
海洋生物を含め、野生生物に餌を与えると生態系のバランスが崩れ、動物が与えられた餌に頼るようになる可能性が高いのです。
加工食品の屑は、カンガルーの放線菌症などの病気を引き起こすことがあるし、動物たちが通常食べている餌を与えたとしても、個体数のバランスが崩れるという問題を引き起こします。
顧客が必ず野生生物を見られるようにと、多くのツアーオペレーターが動物に餌を与えていますが、この行為はエコツーリズムの観点からは容認できないことです。
顧客に事前の十分な説明がなされれば、工夫して餌付けをしているというエピソードよりも、偶然に野生動物に出会えたことを感謝するようになるはずです。
また、野生動物を手で触れるのも深刻な問題。
オーストラリアの海外宣伝には依然として観光客がコアラを抱いているイメージ写真が使われていますが、このように動物に手で触れることは動物にストレスを与えることであり、すべての州やテリトリーで許可されているわけではありません。
このような観光客の期待と現実とのギャップが問題を引き起こしているのですが、適切な教育や効果的な解説がこの種の問題を解決してくれるでしょう。
もし野生動物を手で触らせるのであれば、動物がストレスを感じたらその場から逃げ去れるように"逃げ道"を確保してやることが必要なのです。